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その状態は

968P30

 

パーシャルレザーインテリア/マリンブルーです。
走行距離が少ないだけあって割と綺麗な状態です。
わたなべてつや監督製作のスカッフプレート付きです。  


何故タダだったのか?

元々はタダではなく、924系ではない某掲示板で安く売りたいと書いてあった968なのです。

何故安いかというと理由があります。色々壊れていて不調だった上に、仲間に売りたかったからです。
買取業者(一括見積とかいうやつ)に問い合わせしたが、電話が多過ぎて断ったそうです。
それで、仲間に安く売りたいと考え、某掲示板に書いたようです。

某掲示板を見た個人ブローカーが売って欲しいと問い合わせ

安ければヤフオクで売れるだろうと普通は思うけど、この車は事情があってヤフオクに出しにくい車でした。
名義変更するのに、2回連続で手続きをしないと自分名義にならない状態だったのです。個人売買ではやっかいです。

そんな中、その掲示板を見て問い合わせが来ました。
「以前S2に乗っていました。家族の了解が取れそうなので、再びポルシェに乗るため車を探していたところです〜」
いかにも自分で乗るかのように譲って欲しいと書いて、更に、ユウキの名前を勝手に使ってポルシェの仲間の様に書いていますが…。

実はこの人物、先日924系掲示板で仲間が安く売りに出した951を買った個人ブローカーなのです。

個人ブローカーだから悪いわけではありません。このような手続きが面倒な車は手慣れてる人に売る方が安心です。
ただ、転売目的なのはわかっていたので、掲示板のお友達価格よりは少し高く買って欲しいと返信したそうです。
が、「子供もいて資金に余裕がないので、同じお友達価格で譲って欲しい」とのこと。
いかにも自分で乗るかのように嘘を書き、友達でもないのにお友達価格に値切ろうとするセコさに、その人に売る気が失せたようです。
(ほんと、嘘付いて買い付けされるのは気分が悪くなるから迷惑ですね。それで928や911のとこでもトラブル起こしてるのに平気で厚かましい。)

嘘つきに安く売るくらいなら、本当の仲間にもっと安く譲りたい。そんな感じになったようですが、困った状態になってしまいます。

このまま廃車になるのか…

とうとう自走できなくなって不動車になってしまいました。
不動車な上に大都市から離れた場所に置いてあってはどうしようもありません。日本だけど海外ですよ。

遠隔地にある不動車を自走できるまで修理するのは大変です。
陸送費もかなり掛かります。
部品だけなら欲しい人もいるでしょうけど、現地まで外しに行って発送するコストを考えたら割に合うわけがありません。

普通、遠隔地の不動車にわざわざ手を出す人はいないですよね。たとえタダでも。廃車しかないのか…。

しかし、6速マニュアル車は絶対に誰か必要になるはず。
有言実行、6速マニュアル車を生かさねばっ! ユウキが引き受けることを決意しました。東京なら見つかるはず。

やっと東京へ引き揚げる

年が明けて、自走できるところまで彼の地の整備工場で修理し、やっと陸送業者に引き渡す日になったらまた動かなくなってしまって延期に。
なんか、かなりやばいです。
陸送が延期にはなりましたが、再び修理完了し、自走してなんとか陸送業者に引き渡されました。
結局、千葉港で受け取ったのは2月になってからでした。

千葉港で受け取って初めて仕様と色を知りました。6MTのM030車でしたっ!
超希少車ですよっ。廃車にならなくて良かった〜。

P30だから

1992年モデルは6MT車が割と多いけど、1993年モデルは968CSが出たのでクーペの6MT車は少ないんです。
その少ない中でM030(P30)付きはかなりレアです!
1994年モデルのP31だとホイールがニューカップデザインになってしまうのでP30が至高でしょう。

そう考えるとお金掛けてレストアする価値があるわけですが…、

何処から手を付ければ良いのか解らない位フィーリングが悪い…

走らせると、全体的にフィーリングが悪く、凄くボロい車に感じます…。エンジンもハンドリングも。
電気系統も酷く、色々なスイッチが反応しません。空しいです。
メカニカルな部分が問題山積みなだけではなく、ボディーにも問題があります。塗装にクラックが入り、リアハッチが不良品で雨漏りがするのです。

まともな状態にするのに、何が悪いのか、どう修理すればいいのか、本当に良くなるのか、幾らお金がかかるのか、全然読めません。

自走できるところまで彼の地の整備工場で修理し、陸送(船)をし、ヘッドライトを修理して一応走れる状態になった時には、既にかなりの出費になっていました。
現地での手間も考えて、コミコミの金額でその辺はちゃんと前オーナーに払ってますからね。タダで東京の手元まで来たわけじゃないんですよ。
これから更に修理費が掛かるのはかなり辛いです。
修理代がかかると、それだけ上乗せしなければなりません。大修理する前に、現状で安く放出した方が良いかもしれない。

プチオフで仲間に見せたけど、欲しい人は誰もいませんでした。

この状態では無理なのか…、希少車であっても。塗装のクラックも印象悪いよなあ…。
いくら安くても、まともな状態でないと誰も手を出さないか…。


名義変更の話

この車は事情により名義変更を2回連続でするので、書類も印紙も2回分必要でした。しかし、車検証の発行やナンバーは1回です。
なんだかよくわからないので、書類作成は代書の業者に頼みました。

陸運局(自動車検査登録事務所)の事務所廻りと、ナンバーの脱着は自分でやりました。
が、封緘にドライバーを刺して回すが、全然取れない??? 
良く見ると、ナンバーステーの裏側でナット締めになっている! 
前の業者がネジ山をなめてバカ穴にしちゃったようです。なんとか外して、なんとか締め上げました。またナット留めなので次回の名変でも注意です。
この時、今でも951を持ってるラジさんと遭遇。BMWで来てました。

もらい手の居ない968P30の状態とは? そしてその修理

ダッシュボードの状態

吹き出し口に何ヶ所かヒビがあるだけでこれは良い方です。
何ヶ所も亀裂が縦断してバラバラになってるのも珍しくないですから。
このレベルのダッシュボードは貴重なんですよ。

フロントガラスの数字は陸送の時に書かれた数字です(今は消してあります)。

内装は割と綺麗な状態です。

2012年02月


リアハッチガラス

後でずれるような作りではないので、新車時からの不具合だったはず。
何故、新車時のオーナーはクレームを言わなかったのだろうか? 
フレームからガラスがずれて隙間があいてるんですよっ!
流出口があるのか水溜まりこそ出来ないものの、右Cピラー下のカーペットが雨の度に濡れて湿気ります。

まるごと交換するしか無く、この後のレストア作業で泥沼に…。

昌和自動車のD車

ガラスには販売店のデカールが貼ってありました。新車時の整備手帳(記録簿)にも昌和自動車の印が押してあります。正規ディラーです。
これはこれでレアだったのですが、リアハッチガラス交換でなくなりました。
2回目に交換した現在のリアハッチガラスは968の物でミツワ[MIZUWA]のデカール付きです。


 

ヘッドライトが片方しか動かないのは悲しい。  

 

内装の程度は良いけど、修理箇所は山ほど…  

押しても作動しないスイッチが沢山…

電気系統の故障は調べるのが大変です。
リアハッチのキーはマイクロスイッチの調整。アウディ刻印がある。
リア熱線は配線の修理。
リアフォグはスイッチの交換。
ヘッドライトモーターと、リアワイパーモーターはユニットごと交換しかない。

部品だけで幾ら掛かるんだよ。

ヘッドライトモーター交換

片方動きません。手動で起こせば、ハイもローも点灯しますが。
リレーの方を点検しましたが、こちらはOK。モーターが駄目です。
モーターの値段は16万円だって…。

写真は壊れたヘッドライトモーターを交換しているところです。

右側はヘッドライトを外さなくても、コイルやパワステタンクをずらせば交換できます。
左側はエアコンの配管があるので無理です。レバーの穴のあるパネルを外せば取れるのかも? 
左右両方のヘッドライトのロッドは、ジョイント部の針金のストッパーを抜いて分解。
ジョイント部は錆びを落とし、モリブデングリースを詰めました。
凄く滑らかになって高級感が出ましたよ。

長時間点灯してるとリレーが加熱するのか閉じなくなることがあったが、冷めると閉じることが解った。

解体車の部品を持ってて良かった

写真のリアフォグのスイッチは、スイッチの中が解けて壊れていました。
当然、スイッチごと交換です。
でるたTさんのS2CSを買った時に一緒にもらった部品の中にリアフォグスイッチもありました。
棄てなくてよかった。'90-944S2-RHDの中古部品で交換です。

リアフォグスイッチが付いてるパネルが外れません。
メーターを外した時に裏から交換しました。

単体で出ない部品は

写真はスピードメーターに付いている距離計の修理です。
小さな歯車が欠けて動かなくなったのですが、歯車単体の部品は出ません。
メーターユニットの中のスピードメーターが最小単位です。これは8年前に7万円でした。

小さな歯車は、海外通販で取り寄せた歯車を使って修理しました。
Odometer Gear Replacement
62,451kmだったかで止まっていたけど、実際の走行距離は200km程度多いはずです。
ついでに、導光板も銀色が剥げていたので塗装しました(さすがにメッキは出来ない)。
バッテリー外してステアリングを取ったのに、残電流のせいか警告灯が点いてしまった。
ダイアグノーシスでリセットしないと。ちなみにディーラーでは点検込みで5千円(税別)だそうです。

大物から小物まであちこち部品交換や修理をしました。

細かい欠品部品も購入取付

細々部品が無くなっていたので、購入したりして取り付けました。

意外と知られていませんが、クラッチハウジングの点検蓋はなくなりやすいです。
以前国内ディーラーで買って置いた新品があったので取り付けました。千円弱です。

他に細かいところでは、ワイパーアームのボルト穴のキャップも購入して取り付けました。

トランクルームのカーペットを留める樹脂のフックも国内ディーラー購入の新品を足しました。
単なるプラ部品のくせに値段高いです。

壊れていなくても交換

ブレーキとクラッチのペダルゴムはまだ使えましたが新品に交換しました。

間違いを直すついでに改造

バッテリーのステーが間違った状態で取り付けられていたので直しました。
ステーのナットは、車載工具(17mmパイプ)で回すようになっているのですが、面倒です。
そこで、「高ナット」という、六角柱のようなナットに交換しました。
これなら、車載工具以外でも届きます。13mm工具。
(高ナット仕様は、968P30売却に合わせて元に戻しました)

プラグがオイルで油没してました。カムカバー外して点検と部品交換

失火を疑ったが、これらを修理してもエンジン不調は直りませんでした(原因は別でした)

固着していたトーションボルトは、ショックを与えて回したため曲がってしまいました。ちゃんと後で新品を購入して交換しました。


定期交換部品(消耗品)は交換済みだった

あれこれ部品交換や修理をしてるとほったらかしだったように思えますが、お金掛けてメンテナンスしてありました。
時々車検切れの期間があったり、乗っていない時期があって劣化が早かった部品がありましたが。

走行距離 50,000km − 65,000km 間の主な交換部品履歴(ユウキ購入後の整備含む)

クラッチディスク、クラッチカバー、ベアリング、クラッチ油圧系統、

Fブレーキパッド、Fブレーキディスク(研磨)、

フューエルポンプ、フューエルフィルター、

タイミングベルト、バランスシャフトベルト、ポリリブベルト、Vベルト、

ウォーターポンプ(リビルト品)、ヒーターバルブと前後のホース、

エンジンヘッドカバーガスケット、プラグ穴シールリング、

ディストリビューター、スパークプラグ、プラグコード、オルタネーター(リビルト品)、バッテリー(2012年)、

サイドスポイラーのゴムモール、

この他に、修理による部品交換や、車検時のオイル、冷却水交換があります。
最近の消耗品交換もかなり高額な整備をしていますね。

関東にあった時はディーラーフルメンテ車

壊れたままだった部品の中には、新品部品は高いけど、部品取り車があれば直せた物も多数ありました。やはり、地方だと不利ですね。
2番目のオーナー?の時は関東にあってディーラーフルメンテでした。定期点検だけでなく、電球交換までディラー整備ですよ。

コレクターズアイテムなマシン?

この貴重な968P30には、ドライバーズ・マニュアル(取扱説明書)、新車時の整備手帳(記録簿)とかあります。
とっくに長期保障も切れてるけど、整備手帳には保証書も付いております。
2番目?オーナー以降の点検記録簿や明細書とかもあります。
3番目?オーナーの納車前点検は、アウトバーンモータースで、リレーボックスの蓋にステッカーが貼ってあります。


 

2012年05月、竜巻被害のつくば市北条へ行った時の968P30です。
951のゴムスポイラー結構似合うでしょ。  


レストアしてる間にも壊れていく

ホールセンダーのコネクターが粉々になりました。
コネクターだけで売っていないけど、クランク角センサーのコネクターが流用できます。

この付近の部品は熱害で壊れます。
そして次はヒーターバルブが…。

お約束のサンバイザークリップは、2個とも粉々になって交換しました。
弱い部分を洗い出す耐久テストやってる気分。

とりあえず

ホールセンサー自体は壊れていないので、黒色のシリコンシーラントで固めました。
(中古のクランク角センサーを修理用に次のオーナーに渡す予定)


リアハッチガラス爆散

レストア作業失敗で爆散。
新車時から問題があったリアハッチはまるごと交換するしか修理方法がなく、仲間から入手した951のリアハッチに交換していました。
これにはスモークフィルムが貼ってあったので、剥がしてアルコールで拭き、メラニンスポンジで磨き上げました。
しばらく951ゴムスポイラーの姿で走っていましたが、リアワイパーがないので車庫入れが不便。
そこで、'89年式の小さな穴を'90年式の大きな穴用のリアワイパーモーターが通るよう少し穴を広げようとしました。
強化ガラスに穴を開けるのが無理なのは知っていましたが、少し広げるのなら出来るんじゃないかと思って慎重に削りました。
巧く削れて元の歪な穴より綺麗な出来です。処がしばらく離れて戻ってきたら爆散して四方に飛び散っていました〜(泣)。

またまた不動車になってしまった

エンジンは掛かるよ、でも、カブリオレじゃないんだから走れないよ…。

ビニールとかで密封して、更にカーカバー掛けました。
何時までこの状態なんだろう?
念のために、雨漏りに備えて荷物とトランクカーペットを家に避難。

リアハッチガラス2枚目

運良く968のリアハッチガラスを購入できましたが、ガラス交換は2枚目。でかいから大変です。
ヒンジには、国内ディーラーに本国取り寄せしてもらったガスケットをちゃんと使ってます。
トリプルスクエアという工具も買っちゃいました。
壊れるだけでなく、作業失敗で壊したり、ほんと気力の勝負です。

951のリアハッチは、バラバラに解体し、フレームはネジ穴の錆止めにネジを入れて屋外保管しました。
キャッチピンは2枚目のリアハッチに部品が付いていなかったのでそちらに移植し、968P30に使用。
ゴムスポイラーは、10月頃に欲しいという問い合わせがあったので、格安で販売しました。


久々に動かしたら酷いベルト鳴き

ガラスハッチが爆散し、代わりのガラスを購入するまで968は動かすことが出来ませんでした。
で、やっと動かすと、ギュワワワワーっと凄いベルト鳴きです。
エアコン付けるともっと酷い。
なんと、煙を吹き始めました! 煙モクモクです。

ベルトが滅茶苦茶スリップして煙吹いてますがそのまま回してみます。
しばらくすると鳴きやみますが、その後は一週間エンジン掛けないと鳴くようになりました。
プーリーの錆とベルトの張りに問題がありそう。
何かの機器のベアリングとかが寿命で負荷が掛かったんじゃなければいいけど。


 

2012年07月、灼熱の地埼玉の渋滞に耐えきれずヒーターバルブが破裂してオーバーヒート!

ベルト鳴きが何かの負荷が原因だと不味いので、エアコン点けない状態で暑さに耐えながら走ることにしました。
灼熱の埼玉県の上り坂で渋滞中から発進させるとバシューっと破裂音がしてクーラントの焼ける臭い。
せっかくリアハッチを載せ替えて修理が一段落着いたと思ったのに、またまたまた不動車になってしまった。
もちろん、エンジンは掛かるけどコレでは走れない。他の樹脂やゴムの部品も点検しないと心配です。

こうなったら専門工場に入れて本格的に整備するしかないでしょう。

それでも、924の日が過ぎたら968P30は放出する予定です。貴重なP30をお見逃しなく!  


本格的整備へ