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大人になってポルシェ911と924と944と968を買いました。
ジュニアスポーツ車の特異な進化の歴史 子供達が憧れて乗る自転車は、ジュニアスポーツ自転車という商品として確立していました。
昭和40年代半ば〜昭和50年代半ば、日本の1970年代に小・中学生時代を過ごした子供(主に男子)にとって避けて通れない存在でした。ジュニアスポーツ車は特異な進化を遂げて行きます。特に、自転車としては過剰とも言える装備に進化の特徴を見る事が出来ました。
よくこの時代を『フラッシャー付き自転車』と一括りにしている方がいますが、時代ごとに装備が全く異なり、とても一括りには出来ません。
その各時代最大の特徴である『フラッシャー』『FF+PPS』『スーパーカーライト』『デジタル』に別けて紹介して行きます。初期のジュニアスポーツ車は、ランドナータイプの自転車に似た装備を持つ自転車です。
フレームは、ダイヤモンドフレームのホリゾンタルフレーム(トップチューブが水平)で、前後にキャリアを装備し、外装変速機という辺りが似ています。
ジュニアスポーツ車としての特徴は、ハンドルがセミドロップハンドル、変速レバー(シフトレバー)が、ダウンチューブではなくトップチューブにあり、自動車のセンターコンソール風なBOXから出たレバーはAT車のグリップの形状であること、ツインヘッドライト(ダブルライト)を装備していること等でした。
ただし、地方によっては自転車通学に利用する関係もあって、セミドロップハンドルが禁止されてアップハンドル仕様にされた自転車も存在しました(GSXカタナ狩りかよ)。不思議な事にジュニアスポーツ車は、同じ二輪のオートバイではなく、四輪の自動車をモチーフにしていきました(オートバイメーカーの作った自転車、スズキのスカイヤング、ヤンクルバンクルと、ヤマハのモトバイクは例外)。
次項で紹介する「フラッシャー付き自転車」になる前の時代のジュニアスポーツ車は、
ツインヘッドライトにフォグランプ、そしてテールランプが装備されている程度が主流でした。正直、今見るとダサイです。
その頃、友人の兄の自転車には駐車ブレーキ(パーキングブレーキ)が付いていた気がします。シフトレバーの隣に、もう一つレバーがあり、これが後ブレーキのワイヤーと連動していたような。
フラッシャー付き自転車の時代
昭和40年代中頃、リアキャリアの下に『電子フラッシャー』という電飾が登場し、それを装備した自転車が大流行します。
各社ともフラッシャーはどんどん大型化し、ジュニアスポーツ車は単1電池を何本も納めたBOXが特徴の『フラッシャー付き自転車』の時代になりました。
連続するランプが流れるように点滅する(ウィンカー)が特に人気で、仕掛けにはモーターによるスイッチング機構、ダイオードが使われていました(ヘッドライト自体はダイナモによる給電)。
他にも様々な電子装備が増え、電子ホーンやトランジスタラジオを装備した自転車まで現れます。エレクトロ時代です。
ナショナル『エレクトロボーイZ』(S47)、セキネサイクル『VX−GTO』(S49)をはじめ、とにかく各社凄い! 各社でフラッシャーに格好いいネーミングをしています。そして、値段も凄かったー。どんどんと派手に、高性能にと、際限なく重装備化して行ったのです。 標準状態でさえもの凄い重量になっているのに、更にリア左右に振り分けたサイドバックを付けて、メーターも付けてとどんどん重くなり、少年の人力では辛い状況に…。
このフラッシャーはアメ車的雰囲気がありますが、メーカーによってはジェット機をイメージしたようです(アメ車自体もだが)。
また、ディスクブレーキも搭載されます。オートバイとは逆で、リアブレーキがディスク化され、フロントはキャリバーブレーキのままでした。リアがディスク化したのはバンドブレーキ用のハブのねじ切りをディスクプレートに置き換えられるからです。中には前後ディスクも登場しますが、オートバイや自動車のような前輪ディスク/後輪ドラムの組み合わせは存在しませんでした。
後に、ワイヤー式作動から、油圧ホース&ピストン作動の油圧ディスク(OIL DISC)へ進化しました。
ローギヤのワイド化も始まりました。ブリヂストンのオーテルマックスでは34Tという巨大なローギヤが登場します。この34Tにガイドプーリーがぶつからないディレーラーはサンツアー製と思われます。フロントシングルの5段変速のままワイドなギヤ比を実現しました。
ワイドな変速がスムーズ出来るよう、ロー側1速、2速のギヤの歯が飛び飛びになっているオルターネートギアはシマノ製です。
オーバルギアも登場します。チェーンリング(クランクスプロケット)が楕円形状になっています。ブリヂストン自転車『アストロG』(S48)には、電子フラッシャーの他、BSディスク、オーバルギア、オーテルマックス、トリアルタイヤ(断面が三角形)も採用されていました。
S48(1973)年、第一次オイルショック(石油危機)発生
ちなみに、上の画像は、今は無きプラモデルメーカー「オオタキ」の1980年版カタログからです。カタログは1980年版ですが、ヤングウェイ自体は1970(S45)年頃の車種でした。
他の機種を例にしても良かったのですが、たまたま家にあったカタログ(当時1/250戦艦大和購入時に入手した)にフラッシャー付き自転車が載っていたので例にしました。
このフラッシャー付き自転車のプラモデル「ブリヂストン ヤングウェイ」の形式は「YG-5BW」で、カタログのYG-5BMは誤植です。プラモデルの箱はYG-5BWです。
リアにフラッシャー、リアサイドに工具入れ?、[OTEL MAX]エンブレム、ヘッドライト上にパルスメカ電子ホーンが見えます。
FF+PPSシステム自転車の時代
この時代は、フラッシャーもスーパーカーライトも無い空白の時代だったと言えます(一部被りますが)。しかし、メカ的には『FF+PPS』搭載による革新的な時代だったと言えます。
子供は自転車メーカーが部品も作っていたと思っていたかもしれませんが、実は、FF機構もPPSシステムも部品供給メーカーが各社に提供していたのです。フラッシャーが絶頂を迎えた後、FFシステムが登場します。
『F・F』とは、 FRONT FREE WHEELING のことです。部品メーカーのシマノ(島野工業)が昭和50年に発表した部品です。
FF機構では、フリー機構がリアハブ側ではなくクランクの付くボトムブラケット(BB)側になっており、走行中ならば後輪と連動してチェーンが廻っているのでペダルを止めていても変速チェンジが可能でした。
チェーンが何かを噛んだ時の安全装置として、リアのギヤセットにはフリクションフリーホイールが組み合わされます。リアのギヤが瞬時にフリー機構となってチェーンの回転を止めるというものです。この固定が仮に弱くなってしまった場合は従来型のペダルを回す変速操作で走行できます。
FF機構はBBシェルの中に入ってるのではありません。BBシャフトとチェーンリングの間のリングがFF機構です。部品販売としてはチェーンリング組み込みではなくBBシャフトのセットとして出ていたようです。FF機構に続き、PPSシステムが登場します。
『PPS』は、カタログにより2種類の名称が存在します。 Positive Pre-select と、プッシュ・プル・システムです。今で言うインデックスシフトの先祖です。シマノが昭和51年に、先に発売していたポジトロン(S49)を改良して発売したシステムです。
PPSコンソールレバーの場合、ギアの段ごとにクリック感があり、希望の段に簡単確実にチェンジさせる事が出来ます。 それまでのコンソールレバーは、「L−H」だけの表示だけで所定の位置が無い無段階(フリクション)構造だったので、探りながらギアを変速させていたのです。 また、高いギアのまま停車した時、発進に備えて停車中に1段に落としておけば、走り出してすぐ変速されます。
PPSコンソールレバー登場以降、段数の数字が表示できるようになりました。段数が明確になった事で、後に段数をデジタル表示させる事も可能になったと言えます。地味なようですが画期的な事でした。PPSシステムは、クリック感のあるPPSコンソールレバーだけでは成り立たず、インデックス(位置決め)機構を備えたポジトロン外装変速機と組み合わせる必要があります。
PPS−FH世代のコンポーネントは、 PPS-FH コンソールレバー(5段用/6段用)、POSITRON-FH リアディレーラー(5段6段両用)、POSITRON フロントディレーラー、ピアノ線のプッシュプルケーブル、フリーホイール(5段用/6段用)等でした。
ポジトロンは昭和48年発表昭和49年発売。ポジトロンFH以前には、ポジトロンU、ポジトロン400がありました。
PPSは昭和51年発売。PPS−FH( NEW POSITRON PPS SYSTEM )は昭和54年頃発売でした。
PPSシステムは、FF機構と併用出来、FF+PPSの組み合わせはジュニアスポーツ車に最適で、このコンポーネントは各社に搭載されました。
『FF+PPS』を自転車メーカー各社がそれぞれ独自の名称を付けて呼んでいました。ナショナル自転車ではクリックFF、宮田工業ではジャストチェンジャーFFのように。シマノは昭和52年に、ユニグライドシステムを開発。斜め歯先(UG面取)とアウターに膨らみを持つUGチェーンの組み合わせでスムーズな変速を実現しました。PPS−FHのギアにも採用されUGチェーンが組み合わされました。
● SHIMANO FF/PPS SYSTEM 1981カタログ(S56年)の画像
インデックスシフトはシマノだけではありませんでした。
ブリヂストン自転車はヤングウェイで、シンクロメモリーシフト(S52)/シンクロメモリーMAX(S54)と、シマノ製とは違うリアディレーラーを搭載していたモデルを登場させます。 それは、 Brigestone SMS Max というサンツアー(マエダ工業)でOEM製造?さしたリアディレーラーでした。BSとSMSの刻印があり、流用部品に SUNTOUR の刻印があります。SMSとは Synchro memory shift の事でしょう。パンタグラフの下の方にボビンの様なのが付いています。コンソールレバーにもちゃんと数字で段が書いてあります。ついに昭和52年、電動変速機PC(パーフェクトチェンジ)が登場します!
丸石サイクル『YTパーフェクトチェンジディスク』は、ハンドルのスイッチでリアサイドBOX内のモーターを操作し、サンツアーGTディレーラーを動かします。これは後のスーパーカーシフトに進化します。ブリヂストン自転車は、変速機以外でも他社とは違う独自の部品を装備していました。ダイネックスブレーキです(S52)。バンドブレーキとは逆構造の内拡式ブレーキで、自動車のドラムブレーキのような自己倍力サーボです。リアは効きよりコントロール性だと思うんだけど。
スズキでは、『スカイヤング』(S53)にオートバイのGSXカタナ譲り?のキャストホイールが採用されていたり、わけわからない時代です。
● コミック 作:おりもとみまな 『ばくおん!!』 で紹介された「スカイヤング」の画像
学校やPTAが煩い地域では、フラッシャー等が無い時代なので、セミドロップハンドルを裏返してアップハンドルにし、フロントキャリアに前カゴを乗せて普通っぽく乗る手段が使えました。トップチューブのシフトレバーが元の車種を物語りますが。
スーパーカーライト自転車の時代 スーパーカーブーム{S52(1977)年前後}の影響を受けて、ジュニアスポーツ車のヘッドライトはリトラクタブルヘッドライト、俗に言う『スーパーカーライト』へと再び進化していきました。
スーパーカーライトとは、スーパーカーに採用されていたリトラクタブルヘッドライトの事で、『隠しライト』とも言われていました。車の世界では『リトラ』と略します。
このリトラ構造のヘッドライトを持つ自転車を『スーパーカーチャリ』とか『スーパーカーライト』、『スーパーカー自転車』等と呼んでいた地域もあったようです。フラッシャー付き自転車は、後ろから追いかける友人が羨ましがる装置でした。今度のスーパーカーライト自転車は、自分自身がヘッドライトの動作を見ることの出来る装置なのです。実際に所有できた者だけが見れた光景でした。
昭和53年、バネ仕掛けで隠しライトが横方向に飛び出す、宮田工業『サリー・ジャストチェンジャーFF』が登場します。その名も「オープンビームシステム スーパーカーライト」です。ここに『スーパーカーライト自転車』時代が始まりました(同年・新ジャストチェンジャー10FFではPPS10段変速)。
そして、各社から次々とスーパーカーライト仕様の自転車が登場します。カウンタックのように上がるタイプ(隠しライト・レンズは角形)、下に出るタイプ、そしてポルシェ928のようにポップアップするタイプと。
更に、操作方法は、バネ仕掛けやワイヤーによる手動操作から、スイッチでリモートコントロールする電動式に進化して行きました。
この時既にフラッシャーは消滅しており、テールランプはありましたがウィンカーは無く、欲しい場合はサードメーカーの後付でした。
昭和54年、最もスーパーカーらしいスペシャルな自転車が登場します。丸石サイクル『ヤングホリデー・PCスーパー5FFP』です。
まるで自動車のようにHパターン(フェラーリのシフトゲート型)に動かすMT車風シフトノブの変速レバーで、ディレーラーを電動リモート操作するのです?!
名付けて、丸石スーパーカーシフト! しかし、電池が無いと動かないのはフラッシャー以上に困りものだったはず。まさにスーパーカー。
昭和55年、『ヤングホリデー・PCスーパー6』の6段変速にもなりました。昭和54年、6段変速が登場します。シマノPPS−FHシステムでは、ポジトロンFHとの組み合わせで、5段、6段、10段の変速機を装備できました。
スーパーカーライト自転車の多くは6段変速が選べる事から「FF+PPS」搭載になりましたが、ブリヂストン自転車ではBSサンツアーのシンクロメモリーMAX5段ディレーラーのまま、シフトレバーに、デジタル表示と電子音(宇宙音)を搭載し、デジメモ( COMPO DIGIMEMO )に進化させました。
ブリヂストン自転車も6段変速をラインナップしたかったのか、『モンテカルロ26』(S55)では「MAGギヤ(外れ防止)+BSサンツアーSMS(5段)」MD-5GNR デジメモと、「FF+シマノPPS(6段)」M-6FE の2系統を用意する事になりました。※後の多灯 MS-6NW では SMS DIGITAL MEMORY 6s になります。昭和55年、部品メーカーのサンツアー自らインデックスシフトを発売します。 MIGHTY CLICK です。コンソールレバーは「手前LO.−前方HI.」なのですが、何故か数字は「手前5−前方1」と逆になっています。フジサイクルのでも「手前6−前方1」です(富士コンコルドにはFF+PPS6sあり)。
S54(1979)年、第二次オイルショック(石油危機)発生
デジタル自転車の時代とその終焉 ジュニアスポーツ車は、スーパーカーライトを辞め、アルピーヌA310のような4燈や6燈の多灯ライト(ハイビーム/ロービーム、パッシング機能)に変わり、中には速度10km/hでハイビーム4燈点灯や、レバーでサイドビームを操作(丸石BC4)といった機能も搭載されました。
テールランプは電球からLEDに変わり、電気回路はトランジスタからICへと進化、デジタル段数表示を使ったモデルも発売されました。
この時代をここでは便宜的に『デジタル自転車』と呼んでおきます。
ついにこの時代、センサーによるコンピューター化により自転車は自転車の方から様々な情報を発するまでになったのです!
この頃の自転車が最高だったのかもしれません。世界に類をみないような独特のスタイルと装備、そして何より日本製!!昭和55年、ブリヂストン・モンテカルロには『コンポデジメモ』というのが装備されました。パネルボックス(表示&スイッチ)、ジェットコンソール(集中電源)、シンクロメモリーMAX(シフト&変速機)を組み合わせたコンポーネントシステムです。
少し前からチェーンカバーにはポルシェ935マルティニカラー譲りの赤や水色のラインが入り、この頃このカラーリングが流行りました。栄華を誇ったジュニアスポーツ車でしたが、昭和50年代半ばには一気に廃れ、ロードマン等のスポーツサイクルに人気が移ってゆきました。MTBやカマキリを買った友人もいました。
その後のジュニアスポーツ車は、電池で動くデジタル装備等が無くなり、価格の安い実用的な自転車になってしまいました。もはや自転車に特別な憧れは無くなってしまったのでしょう。
トップチューブのコンソールシフトレバーと、セミドロップハンドルと、ツインライト(ダブルフロントライト)が、最初期から最終期まで共通した特徴でした。参考までに、この頃の他の業界はどうだったかというと…、
4輪自動車業界では、S55(1980)年頃からレパードやソアラが登場し、ハイソカーブームになります。デジタルメーターとかも登場します。
2輪オートバイ業界では、水冷化に続き、S58(1983)年にスズキRG250γが登場してレーサーレプリカブームになります。為替の世界では、S60(1985)年のプラザ合意で円高となり、国内自転車産業は衰退し、海外生産品に取って代わりました。
部品だけはSISやフライトデッキへと進化 このようなジュニアスポーツ車が無くなっても、その発想と技術は、PPSがSIS[Shimano Index System](昭和59年 DURA-ACE 7400シリーズ)になったり、シフト表示がフライトデッキ(平成10年)に進化しました。電動シフトも、オイルディスクブレーキも、後のレーサーとかスポーツ車に搭載されました。
当時は重くて子供だましのようなギミックと思われた装備ですが、今ではレースの世界で使われており、間違ってはいなかったのです。ブリヂストンのダイネックスブレーキはその後もシティサイクル車などに採用され続けましたが、チャイナ製になって品質低下し、H24(2012)年、フリストブレーキにモデルチェンジして終焉を迎えました。
フリストブレーキはサーボブレーキですが、サーボブレーキ(唐沢製作所)を含め、どちらかというと少数派です。後輪用ブレーキは低価格車は昔ながらのバンドブレーキ、上級車種はシマノのローラーブレーキという情勢になっております。他に、メタルリンクブレーキ(DIA-COMPE)もあり。
おまけ・その他の技術 ジュニアスポーツ車には使われていないと思いますが、他にも変わった技術がこの時代に登場していました。
自動変速機でさえこの時代に存在しました。
シマノからは、「オートマチック ファイブ」という5段フリーホイールの中に2段階の自動変速機構が組み込まれているセットを発売し、完成車にも組み込まれました。フラッシャーより前の時代みたいです。ブリヂストンからは、「オートドライブ」という内装2段の自動変速機が実用化されていました。
ブリヂストンのスカイウェイでは、手動5段変速+オートドライブで10段変速を実現していました。
時代はもっと後になりますが、ブリヂストンは自動変速を諦めず、内装3段の自動変速機も登場させます。チェーンステーのセンサーがスポークの磁石?で速度を測り、電動で変速ワイヤーを操作していたようです。ブリヂストンは他にも「ロードマンコルモ F4」にてF4(フロント内装4段)を登場させます。遊星ギアです。重量が凄そうです。リア6段と組んで24段でした。
自動車と同じように前輪と後輪のブレーキを1つのブレーキレバーで油圧動作させるブレーキがシマノから登場しました。パワーブレーキという商品です。
片側のブレーキレバー1つに、2本の油圧ホースが繋がっているのです。握ると後輪が効きだしてから前輪が効くという物でした。
各社各時代のジュニアスポーツ車(一部) メーカー名 フラッシャー時代
(昭和40年代後半)FF+PPS時代
(昭和50年〜53年)スーパーカーライト時代
(昭和53〜55年)デジタル時代
(昭和55年〜58年頃?)ブリヂストン自転車 アストロG
ヤングウェイパルスディスクヤングウェイ ヤングウェイモンテカルロ
モンテカルロモンテカルロ
エクスカリバーCXナショナル自転車 エレクトロボーイZ
ブラックマスク
ハイマディスクZクリックFFワイド32
クリックFFセンサークリックFFビームアップ FFセンサー 丸石サイクル YTエレコン
ブライトロンYT PCスーパー5 ヤングホリデーPCスーパー6
ジャンプ6スパークライトジャンプ6(JUMP SIX) 宮田工業 サリージャンボテクニカ サリースクランブルFF サリージャストチェンジャー10FF
スーパーサリーFF
デジタルチェンジャースーパーサリーゼロ
スターレイカーフジサイクル グランドフラッシャー5
ジェットファイヤー5
エスパトロン5コンコルドFF5 コンコルドFF ツノダ TUセレクトフラッシャー
TUエレクトロGTスカイランサーSL スカイランサー カワムラサイクル ダイバーEXF
ダイバーSFファントムPF ダイバーSPF ヤングエリート セキネサイクル ウルフVX
VX GTOガルーダ ガルーダOD 丸紅山口自転車 マイティベニー
チャレンジベニーFXブラック5 ブラック6ターボ 光自転車 ダッシュGX
ダッシュディスクフラッシャーダッシュ6 新家工業
ツバメ自転車ワイルダーフラッシャーA
ビッグセレクターワイルダーサイボーグ ワイルダー999 ワイルダーダイナマックス
ワイルダーPMミズタニ自転車 ヤングフェローFF ヤングフェロー(フィンFF)
ヤングフェロー(セラフFF)栄興社 ブラックジャガー スズキ インパルス スカイヤング ゼブラケンコー ジップシグマ 片倉自転車 アルファー 丸金自転車 スカイホーク 中村自転車工場? 帝輪ジャガーGT 服部産業 グランプリレーサー セイコー フラッシュ デキサイクル ツバキFF 芦田自転車 FF 現在廃業や撤退したメーカーがあります。当時はジュニアスポーツだけでも複数の車種(車名)を同時併売しており、上記以外にも各社色々ありました。
手持ちの資料とネット上の情報から調べただけなので間違いもあると思いますが、懐かしい車名を思い出すきっかけにはなるでしょう。
1995年時、虎ノ門に「自転車文化センター」があり、「MARUISHI YOUNG HOLIDAY」が展示してありました。
自動車のフロアシフトのようなHパターンのシフトレバーです。電動でディレーラーが動きます。FF+6速です。
時代的にはデジタル時代で、ヘッドライトは4燈、テールにLED、ブレーキはディスクではなく前後共キャリパーという仕様です。
このセンターはその後、北の丸、更に目黒と移転しました。
思い出よ再び フラッシャー付き自転車が自転車店の倉庫から見つかって市場に出ることがありますが、プレミアムが付いて良い感じな値段になっています。素晴らしいことです。これは昭和レトロ人気にもなりつつあるのでしょうか。
もし、プレミアムが付いていなかったら、売り出すのがめんどくさくてそのまま廃棄になっていたことでしょう。売り手と買い手が現れるタイミングが同じなわけがありませんから、一定時間のストックリスクを負う転売ヤーも悪いことばかりではありません。
限りある貴重な自転車ですから、廃棄されずに世に出回るために高値安定でいて欲しいところです。
もし、この珍しい自転車が海外の人達に知られるようになり、注目されたらどうなるでしょう。安かったら海外流出する可能性が考えられます。大量に存在するならそれでも良いのですが、そうではありませんから価値が維持されるよう努力したいところです。自転車の中には「デコチャリ」という自作改造自転車のカテゴリーがあります。デコチャリは、デコトラ(デコレーショントラック)をモチーフにしております。しかし、いつの間にかゴテゴテでピカピカするのを何でもデコチャリと呼ぶ人が出てきました。
ごっちゃにしてはいけません。デコチャリはデコトラ風自作改造自転車で、フラッシャー付き自転車は大メーカーが販売した自転車です。
また、大メーカーのモデル名のある自転車は、主要構成部品が純正オリジナルパーツで揃っていなければ価値が下がります。これらの部品が大メーカーの純正仕様として装備されて発売になったこと自体にも価値があるのです。
自作も改造も個人の趣味ですから構わないのですが、もし、転売する事になった場合、何処からが改造なのか明記すべきでしょう。
限りある自転車なのですから、大事にしましょう。ジュニアスポーツ車だけが子供用自転車ではありませんでした。サイズ的には他にもあり、もっと安価な自転車が普通でした。
子供用雑誌などには広告が打たれ、友人が乗っているのを見れば当然気になってしまいます。
しかし、ジュニアスポーツ車は高価で、簡単には買ってもらえない代物でした。親としては大変です。
そもそも、子供達は自転車だけを欲しがったわけではありませんでした。
スポーツをすればユニホームや道具が必要になり、授業以外の知識のために百科事典(めちゃくちゃ高価)を買うことさえありました。
趣味に絞っても、天体望遠鏡、ラジカセ、レコード、カメラ、ゲーム機(アンテナ入力)、ラジコン、鉄道模型、etc
いくらお金があっても足りません、当時は本当に高価でした・・・
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スーパーカーライト自転車は、ジュニアスポーツ車の一時期にだけ存在した特別な自転車でした。その期間はフラッシャー付き自転車の発展から消滅より短かく、まさに一瞬の流行でした。
スーパーカーブームの絶頂が1977(S52)年〜1978(S53)年だったのと同期し、スーパーカーライト自転車はその1年遅れで登場し、消えていったのです。その短いスーパーカーライト自転車ブームの最終期に登場したのが、次に紹介するポルシェ928仕様のポップアップライトを持つ「ナショナル・ビームアップ」です!
National Beamup (B-FDP6 26型 1979年) & SUZUKI RG50E-6 (1982年)
26型自転車と50ccオートバイの大きさの比較
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ナショナル ビームアップ
スーパーカーライト自転車の最終ウェポン。ポルシェ928と、東海道新幹線の技術を導入?!かっこよすぎです!当時購入した愛機だけでなく、プライスタグや取扱説明書[1][2][2−A]も保管しています。
「オイルディスク」モデル。ジュニアスポーツ車26型・6段変速。
現金販売価格:56,800円
記憶では、前後油圧式ディスクブレーキ車や、ステンレスパーツ車もカタログにありました。
スーパーカーライト自転車が欲しくなる 私は都内に住んでいました。当時の子供にとって自転車はステイタスであり、愛機の装備は自慢のネタでした。
当然ながら私もジュニアスポーツ車が欲しくなりました。
しかし、近所の上級生がフラッシャーの電池交換をしている姿を見て絶句し、ジュニアスポーツではない外装5段変速の自転車を買ってしまいました。私は雑誌か何か(学研?)の裏の広告を見て、今までのごちゃごちゃしすぎなジュニアスポーツ車と異なり、シンプルなデザインながらFF6段と油圧ディスクブレーキを装備した質実剛健なジュニアスポーツ車を見つけます。
それがこれから紹介する『ナショナル ビームアップ』です。フラッシャー付き自転車の時代とは一線を画す装備、これは欲しいぞっ!
当時の貨幣価値を考えるとかなり高価な自転車を親にねだったものです。現在だと20万円位の感覚か?
なじみの自転車屋に取り寄せをお願いして、足が届かないけど26型と言う一番大きな車体を購入しました。フレームサイズ475mm?
発売当時からずっと所有し続けるワンオーナーマシン
子供の頃に買ってもらった愛機そのものを今も保存し続けています。高校生の頃、時代遅れに感じたライトを外しブロックダイナモに交換していましたが、保管していた元の部品で復元しました。
当時、ちょっと珍しい改造をしています。
ダイナモ(発電機)をリモコンロッド(遠隔)で操作するレバーを取り付けてあるのです。
せっかくの電動リトラですから、ダイナモだってリモコン操作ですよ!
ダイナモ(MATSUSHITA 6V 3.2W+3.2W)にはローラー部にガードが付いていましたが紛失しているようです。実はハンドルが割れた事があります。だんだんヒビが入って割れました。だからこのハンドルは非純正品です。グリップは純製再利用。フロントマッドフラップ紛失により交換。
2008年、2014年撮影
リアキャリアに付いているウィンカーランプは後付です。モーターで点滅させる本体とフロント側ライトは撤去済み。
リアキャリアは左右に開いて大きくできます。
右端で黄色く光っているのは防犯登録シールです。Aから始まる番号です。フレームポンプ(携帯空気入れ)を取り付けるペグは後付。
タイヤは交換しています。当時、National純製ではなくMITSUBOSHI製に交換しましたが、劣化したのでレストアでシンコーデミングに再度交換しました。シマノ製部品が多く使われています。シフターは PPS-FH 6SPEED 、ディレーラーは POSITRON-FH 、クランクは SELECTA 165mm 、オイルディスクブレーキは A-1 です。刻印からハブ(車軸)もシマノ製。チェーンにはUGの刻印があるのでシマノのユニグライドタイプ(アウタープレートに膨らみがある)。FF機構もシマノ製。
F・F6段変速のギヤ比は、フロント46T、スプロケ13−32Tです。この13−32Tがフロントシングルでの最大キャパシティーです。
当時の後付パーツ 標準装備された様々なパーツ以外に、自転車メーカー純正品やサードメーカー製パーツが色々売っていました。
当時シンプルが良いと思っていたのに一時期物欲に負けて取り付けていたパーツが色々ありました。当時はこんなのが自転車店で売っていたわけです。
- スピードメーター MITSUBA製 60km/hスケール 距離計付き 照明付き 前輪からワイヤーを延ばして計測。
- ウィンカー フロント:オレンジ/リア:レッド 本体には電池3本とモーター スイッチはハンドルに、本体はトップチューブにぶら下げて取付。
- 折り畳みカゴ サイドに取り付ける金属製の黒色のカゴ(これは高校生の時まで付けていました)。
- バックミラー 右用のみ ハンドルに取付
- ダイナモ操作用リモコンレバー レバーとロッドで操作(現在も取り付けたまま)。
- ハブガード 本来はハブボルトに取り付けてディレーラーを保護しますが、逆側のオイルブレーキ保護にアルミ製のを取り付け。
- 携帯空気入れポンプ(フレームポンプ) 自転車に固定するペグ(後付の樹脂製)は付けたままです。
- 水切り穴付きディスクプレート リアブレーキの油圧ディスクは、雨天時の水切り性能が良い穴付きのと交換(オリジナルも保管してあります)。
- ヘッドライトの電球 何かのガス入りのに交換していたと思う。
取説
取扱説明書 [2-A] (NYF064) T0979-0ジュニアスポーツ専用です。
ビームアップランプ、カプセルランプ、センサーランプ、キャリパブレーキ(クイックセンタリング)の調整方法などが書かれています。球切れのまま発電走行しますと他の電球を焼損します。との意の注意もあります。
新オイルディスクブレーキ<A−1> (NYF065) T0979-0ディスクブレーキは、高性能の自動車、鉄道車両などに広く採用されているブレーキで、放熱が良く、ロックし難い。
この取説には他のブレーキシステムとの比較グラフが出ています。
10km/hから25km/hの4段階で乾燥路、雨天時をワイヤ式ディスク、キャリパブレーキと比較しており、
雨天時25km/hでは、キャリパブレーキ約35mに対し、オイルディスク約7mでした。パッドの自動送り機構、オイルタンク、マスター/スレーブシリンダーにジュラコン製スリーブ採用、ステンレス製ディスク
2年でオイル交換と書かれていますが、交換方法は書かれていません(修理・調整は販売店でとなっている)。
スレーブシリンダー中央のネジから排出? 固着してるのか出ないんですけど(当時オイル交換の時には出た記憶が?)。
オイルの種類は問い合わせた結果「DOT」でした。現代のMTBに使われるミネラル系オイルではなく、自動車と同じDOT系フルードです。
シマノPPS−FHシステム 1979 Sep. 979.SI.UP.SHS.M-62012年、ポジトロンFH(リア・ディレーラー)の新品(S54年製?)を入手しました。その取説です。
● 解説書の一部(2,3,6のページ)の大きな画像ポジトロンFHリアディレーラーはストッパープレート位置の変更で5段用と6段用に変更できます。
組み合わせるFF用フリクションフリーホイールは FB-5N か FB-6N 、コンソールレバーは PPS-FH-5s か PPS-FH-6s です。
ポジトロンFHには取り付け部の爪の方向が逆のタイプもあります。
テンションプーリーに黒いカバーの付いたタイプもありますが、左右方向に遊びの必要なガイドプーリーと同じ部品でテンションプーリーの遊びを無くすための部品のようです。
ビームアップのディレーラーには黒いカバーは付いておらず、プーリーはどちらも同じ厚み同じ部品でメタルブッシュも同じ厚み同じ部品でした。これは黒いカバー付きとも同じ部品でした。10T。
レストア・ディレーラー交換 30年近く前、飛んできたビニール袋がディレーラーに絡まり、ディレーラーが変形して壊れ、それ以来第一線から離れ屋内静態保存になっていたビームアップですが、2014年、ようやく修理することにしました。
ディレーラーは酷く壊れているので交換するしかありません。2年前に未使用のポジトロンFHを2個購入出来ていたので、その内一部が錆びている方を使って修理することにしました。
錆の酷い部品は、車体から外したオリジナルから部品取りし、曲がっているのを修正して再利用しました。元々はテンションプーリーに黒いカバーが付いていないタイプでしたが付けたまま組みました。
ディレーラーのプーリーの内、下側のテンションプーリーを外すと、チェーンを切ることなくチェーンが外れ、ディレーラー交換が出来ます。
4段(トップから3番目)でセンターアジャストをし、ケーブルを固定して修理完了です。
ついでに、取り回しが間違っていたアウターケーブルも直しました。リアキャリアステーの内側を通し、泥除けステーの外側を通すように直しました。
レストア・グリス交換
ディレーラーが直ったのに合わせグリス交換もしました。製造から35年、全くグリス交換していなかったのでグリスは黒茶色のミソのようなゴミになっていました。
通常の工具以外に、自転車整備ならではの工具が必要になります。
ハブスパナセットのような薄口のスパナ数本が必要です。玉押しの位置決めがダブルナットのようになっていて、内側の玉押しは薄口のスパナしか入りません。
フロントハブには13mm厚さ3mm強以下、リアハブには15mm厚さ3mm以下、BBには22mm厚さ4mm以下の薄口スパナが必要です。
ホームセンターの電動工具売り場から厚さ3mmの「藤原産業 SK11 ディスクグラインダー用スパナ13×14mm」と「藤原産業 SK11 ディスクグラインダー用スパナ21×22mm」各約200円を購入。
自転車売り場からは「BIKE HAND YC-1300 13穴板スパナ」約400円を購入。これは100円均一のプレスで打ち抜いたようなスパナより精度も強度も上でしょう。
フロントハブはたいして難しくありません。ディスプレイスタンド代わりに脚立を使います。車輪を外したらフロントホークを脚立の下段踏み板に載せます。
ナットの位置が端から何ミリかを一応計っておきましょう。ベアリング(10個ずつ)などを洗浄して新しいグリスを沢山使って組み直すだけです。
玉押しの調整は、きつければ玉押しを緩める方に増し締め、緩ければロックナットを増し締め。だが、自分のはスピードメーターの歯車が付いたままなので右のロックナットが無くて調整不能。リアハブはスプロケット(フリクションフリーホイール)を外さずに作業するため、スプロケット側はナットを外してもワッシャーやカラーがあって、ナット&玉押しが穴の奥になって工具が入らないので、ブレーキディスク側からナットを外します。
13穴板スパナのペダル用15mm部分とモンキーを使いました。
ベアリング(大9個ずつ)などを洗浄して新しいグリスを沢山使って組み直します。ペダルは端のカバーを外し、ボックスレンチでナットを外し、回り留めを抜いて、玉押しを外すとシャフトからペダルが外れます。
ベアリングが内外に入ってるので紛失に注意。BB(ボトムブラケット)とFF(フロントフリー)。
クランクは「コッタレスクランク抜き」という自転車専用工具で抜きます。シャフトとの取り付けはセレクターというタイプで四角ではありません。
玉押しとナットは22mmで、薄口22mmと普通の22mmのスパナが必要になります。左側は逆ネジ(右回しで緩む)です。
クランクは左側だけを外しました。ナットと回り留めと玉押しを外すとベアリングが見えるようになり、右側(チェーンリング側)に引き抜けます。
左側はリテーナー付き小さなベアリング、右側はリテーナー付き大きなベアリングです。それぞれの内側にワンがあるわけですが、特殊なフリー抜きのようなのを入手してまでこれを外す必要はありません。
BB自体はセレクタータイプのシャフトです。FF機構はBBシェルの外側、BBシャフトとチェーンリングの間にあります。今回は内側からベアリング部にグリスを詰めるだけにしました。
玉押しの調整は左側でのみ行えます。左側からの反力で左右均等になるみたいです。
油圧ディスクのブレーキオイルも交換しましょう。
A−1は、ミネラルオイルではなく、自動車と同じDOTフルードを使います。
古い島野工業の「333パワーブレーキ専用オイル」に「米国SAE70R-1適合高沸点ブレーキオイル」の説明があるのを見たこともあります。
排出口はホイールシリンダー真ん中のネジだと思うのだが、詰まってるのか圧を掛けてもオイルが出ない。旧型のニューハイマディスクでは排出口ではなく注油口であり、ここから注油器でオイルを入れるようだ。
わからないので、ホースの中の分だけでも入れ替えるため、ホースを外しました。
キャリパー本体(ホイールシリンダー)をキャリパーベースから外し、ホースのナットを緩め、キャリパー本体を回して外します。
オイルタンクにフルードを継ぎ足しながら、レバー操作し、外したホースからペットボトルなどに排出し、入れ替えます。
キャリパーのホース取り付け穴にフルードを満たし、レバーをゆっくり握りつつ、溢れさせながらホースを取り付けエアの混入を減らします。
キャリパーを取り付け、調整します。2枚のワッシャーのようなのはシムらしく、ガイドピンで留める場所のキャリパー本体左右の間に挟みます(入れないとブレーキを引きずる)。
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3大メカ 「電動メカ ビームアップライト」 「自動メカ オイルディスクA−1」 「変速メカ スピード6シフト」 搭載!当時のプライスタグも保管しています。
「オイルディスクハイステンレス」モデル。ジュニアスポーツ車26型・6段変速。
現金販売価格:63,900円
スーパーカーライト自転車が欲しくなる 当時、実はハイステンレスモデルが欲しかったのです。でも当時の物価では高すぎました。
2008年、やっとハイステンレスモデルの26インチ車を手に入れました。しかも新車です!
ジュニアスポーツ車で26インチは割とレアで、入手は奇跡に近い事です。
これで、当時発売直後に購入したワンオーナーの26インチと、新車の26インチの2台が揃ったわけです!
組み立て完成直前の新車
で、肝心のハイステンレスとは?
前後キャリアとチェーンカバーとハンドル等がステンレス製になっており、[STAINLESS STEEL]の小さなステッカーが貼ってあります。ちなみにノーマルバージョンでも泥除けはステンレス製です。
チェーンカバー等の色が違う他、シートチューブのステッカーの文字も違っています。DISC(緑)、STAINLESS(青)。
ディレーラーはシマノ製ですが、ディレーラーガードはサンツアーの鉄製です。新車を名乗るため、ペダル未装着のまま組み立て完成直前の姿で止めています。取材の依頼がありましたが断っています。それに、クレーン車で来ないと外に出せないし。
角形リトラに比べてポップアップ式がいかに薄いかが良く解る!ヘッドバッジは鳳凰?のステッカーです。
ハンドル左側のリアブレーキレバーの所にオイルタンクが見えます。
リアブレーキレバーや、ディスクプレート(ブレーキローター)にはシマノの刻印があります。
前輪のキャリパブレーキはクイックセンタリング式 DIA-COMPE (吉貝機械金属)です。Fブレーキレバーもです。
National の刻印やステッカーがフロントフォークの鍵やハンドルグリップやベルに付いてます。
ハンドルステムは栄輪業製SRシリーズです。アルミ製でSRの刻印有り。コラム径22.2mm、クランプ径25.4mm、突き出し50mm。ノーマルバージョンも同じです。
サドルは高橋サドル製作所PANMAXです。シートポストはノーマルバージョンもステンレス製です。
オイルディスクブレーキA−1です。シマノ製です。
リムは ARAYA 26X1-3/8-W/O 18-8 STAINLESS です。
ちなみにノーマルバージョンの方の鉄リムも ARAYA(新家工業)製です。
タイヤは National RADIALSPORTS です。しっかり白文字で書いてあります!
ディスク車用1本足スタンドとハブはハイステンレスモデルでも鉄製です。
クリックFF Beam up 装備比較 B-FDP6 オイルディスクモデル B-FDP6V ハイステンレスモデル フレーム 鉄製 ← ステム SR アルミ製 50mm ← ハンドル ステンレス製? ← シートポスト ステンレス製 ← サドル 高橋サドル製作所 PANMAX ← BB FF機構・セレクタータイプ ← チェーンリング 46T ← スプロケ SHIMANO 6s 13-32T ← ディレーラー SHIMANO POSITRON-FH ← ディレーラーガード SUNTOUR 鉄製 ← チェーン UGチェーン ← クランク SHIMANO SELECTA アルミ製 165mm ← ペダル 鉄製 ← リム ARAYA 26X1-3/8-W/O JAPAN製 ARAYA 26X1-3/8-W/O 18-8ステンレス製 スポーク(サイズ不明) 鉄製 ステンレス製 ハブ SHIMANO 鉄製 ← タイヤ National RADIALSPORTS ← フロントブレーキ DIA-COMPE ← フロントブレーキレバー DIA-COMPE ← リアブレーキ SHIMANO OIL-DISC A-1 ← サイドスタンド 鉄製 ← チェーンカバー 鉄製 ステンレス製 泥除け ステンレス製 ← ヘッドライトステー 鉄製ジュールメッキ ステンレス製 リアキャリア 鉄製 ステンレス製 ダイナモ MATSUSHITA(6V 3.2W+3.2W) ←
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プライスタグだけ入手しました。「ジュニア22」モデル。少年スポーツ車22型・5段変速。
現金販売価格:45,900円
ビームアップライト、5段変速センサーシフト、クイックセンタリングブレーキ、ヘッドエンブレム
付属品:ベル、スタンド、錠前、ギヤカバー、プロテクター、ニギリ、ディレーラーガード
22型だと6段変速ではなく5段変速(ポジトロンU)となり、コンソールはセンサーシフトとなります。
油圧ディスクブレーキではなく前後キャリバーブレーキ(クイックセンタリングブレーキ)になります。
ノースロード型ハンドル。フロントマッドフラップは無く、テールはリフレクターのみでランプは無いようです。
ギヤ比はフロント44T、リア14−28T、UGチェーン、クランク長は127mm。
重量:17.2kg
下で紹介しますが、ナショナル自転車カタログ'80の B-PSP5 です。ヘッドライト以外ほぼ同じ装備である『クリックFFセンサー ジュニア22』(B-PS5) 42,800円に比べ、
電動式ポップアップヘッドライトになっている分だけ重量が16.2kgから1kg重い17.2kgになっている。
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プライスタグだけ入手しました。「ジュニア20」モデル。少年スポーツ車20型・5段変速。
現金販売価格:44,900円
20型だと6段変速ではなく、油圧ディスクブレーキでもありません。
センサーシフトと、クイックセンタリングブレーキ(キャリバーブレーキ)になります。
ノースロード型ハンドル。
重量:16.7kg
裏面です。世にも珍しいエラー品です。
文字の版が逆さまです。写真は逆さまで表示してます。
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もっと詳しく解説しましょう! ナショナル自転車に於いての電子フラッシャー付き自転車は、『エレクトロボーイZ』(S47?)というシリーズでした。
『ELECTRO BOY Z BLACK MASK』では、インジケーターが一体化したヘッドランプユニット(ペンタゴン)があり、凄い迫力でした。
チェーンにボタン押すだけで注油できるオイルタンクがリアキャリアステーに装備されていました。
そして、特撮TV番組『イナズマン』の少年同盟のメンバー達が乗っていたマシンです。ED等でもその姿を見る事が出来ました。『ナショナルFF』(フレンディFF)の次に、『クリックFF(エフ・エフ)』シリーズが登場しました。
クリックFFシリーズはシマノ製PPS変速機なので、シフトレバーを決まったギアポジション位置にすれば、当然のごとく決まったギアに入ります。『クリックFF』(S51)、『クリックFFワイド32』(S52)では、三浦友和さんがイメージキャラクターでした。
ワイド32とは5段変速の1速が32Tのローギヤであることが特徴です。ブリヂストンのオーテルマックス34Tに負けてますが、後のビームアップの6段でも32Tでした。
UGチェーン、オイルディスクブレーキ、導光プリズム式フォグ付きライトを装備。フレームサイズ520、475の2サイズ、26・27型設計でした。
『クリックFFセンサー』では、ライトの違いにより2タイプの車種があり、センサーライトとスーパーフォグでフォグが内蔵か別体かの違いがありました。6段変速装備。
『クリックFFビームアップ』(S54)では、ポップアップ式リトラクタブルヘッドライトを採用しました。
『FFセンサー』(S55)では、シフトレバーのコンソールに速度とギア位置がLEDで点灯しました。ライトの違いにより2タイプの車種があり、両車共パッシングスイッチ付きですが、固定ライトとオープンパッシングライト(隠しタイプのリトラ)という違いがありました。
クリックFF Beam up 昭和54年、ナショナルのクリックFFにBeam upが登場します。
ビームアップで特徴的なのは、フォグ/ヘッドが切り替わる電動ポップアップ機構です。デザインはポルシェ928仕様です。
ヘッドライトにはどうしてもある程度の大きさのレンズが必要になります。そのため、リトラで隠しライトにしても格納部分のために前面投影面積は変わらず分厚いのです。 ところがこのビームアップのヘッドライトユニットは格納時及びフォグランプ時に薄く平たく、前面投影面積が小さい空気抵抗の少ないデザインでした。
ライトユニットは上下に狭く、奥行きが長く平べったい、そしてレンズが丸形というのは唯一無二の存在です!
自転車を上から見た時、運転している時、奥行きが長く平べったいヘッドライトユニットが左右にあるという存在感は他では得られないものでした。
装備に関しても、それまでのジュニアスポーツ車の流れとは一線を画すものでした。フラッシャー時代からの流れで、装備は大きく沢山付いているのが格好いいと思われていたのに反し、とてもシンプルなのです?!
フラッシャーは無く、テールランプは平たい単体だけ、スピードメーターは装備されておらず、唯一の電動ユニットは単二電池2本だけで動くポップアップの動力のみでした。
前のフラッシャー付き時代と、後のデジタル装備時代のジュニアスポーツ車のデザインはゴテゴテして角張っているのですが、ビームアップは張りのある直線と曲線で構成されており、ポルシェ928的な独特なスタイルです。シンプルなデザインと装備でしたが、走りのメカは逆に子供心をくすぐるハイメカニズムでした。
当時の主流は5段変速であったのに対し1段多い6段変速を採用! シフトレバーはクリック感のある PPS-FH 6SPEED でした。
リアブレーキも見るからに違っていました。キャリパブレーキやバンドブレーキではなく、ディスクブレーキです。しかも、当時50ccスポーツバイクでさえワイヤー式ディスクブレーキであったのに対し、油圧式ディスクブレーキを装備していました。オイルタンクが付き、自動調整機構になっていました。ヘッドライトデザインが独創的で全体的にも軽快、それでいてFF+PPS6段、油圧ディスクブレーキと走りのメカも先進、それがナショナル・ビームアップでした。
ビームアップは、26インチ、24インチ車は上記仕様ですが、22インチ、20インチ車では、FF+5段センサーシフト、クイックセンタリングブレーキという仕様でした。
光自転車のジュニアスポーツ車 参考までに、今は無き、光自転車(大阪市大淀区)からも似たのが発売されていました(孤高と書いておきながらなんですが)。
ビームアップと同じヘッドライトです。
チェーンカバーデザインが異なり、テールランプも特徴の無いタイプと異なっておりましたが、FF6段と、油圧ディスクブレーキは同じでした。
パナソニックの社史を読むと、昭和46年−光自転車(株)製造部門を継承とあります。特徴的であるメカであっても、必ずしも専用品ではないようです。
ビームアップと同じオイルディスクA−1(シマノ製)は、宮田工業 Star Raker (S56?)にも搭載されていました。
BLACK MASK の電子フラッシャーユニットは、宮田工業サリー・ジャンボテクニカにも同じ物が搭載されてました。
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知人からプライスタグなどを頂きました。
防犯登録から昭和51年11月購入だったようです。FFシステムに新開発P.P.S.機構を搭載
新型スモールランプ付2ヘッドライト・ワイドリフレクター
背の高いフレーム520×26"を採用・5段変速。現金販売価格:49,900円
「ナショナル自転車 保証書」 「盗難補償登録カード(ハガキ)」 「SPORTS CYCLE SERIES」
「変速クリック・F.F.システム変速機説明書」 「ニュー ハイマディスク 取扱説明書」
ニュー ハイマディスク T0174-1ディスクブレーキは新幹線の電車や高性能な自動車にも採用されているブレーキです。
後に登場する<A−1>と比べると、オイルタンクがなく、ブレーキレバーにはリザーバーピストンと空気抜き穴があります。
そのため、ブレーキオイルの補給では、ホイールシリンダーの注油口に注油器をねじ込んで行います。オイルはブレーキ液2種2号の植物性油です。鉱物油は使用禁止です。
丸善ブレーキフルードH.D を使用しています。
エアー抜きは、ハンドルバーからブレーキレバー部を外して行います。
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ジュニアスポーツ車を欲しがる年齢層に向けた広告媒体に少年漫画雑誌はベストマッチだったのでしょう、各社が広告を掲載していました。
週刊少年サンデー裏表紙から見るナショナル自転車の広告
一番格好いい姿は、ヘッドライトが天を向いててフォグランプが点灯している状態なんだよな。それを広告にしなきゃ
- S54(1979)年 14号 ( 4月 1日号) この頃は、「宇宙銀輪」クリックFF SENSOR の広告です。
- S54(1979)年 45号 (11月 4日号) Beam up の広告になります。左上のがそれです。
- S55(1980)年 7号 ( 2月10日号) Beam up の広告です。
- S55(1980)年 11号 ( 3月 9日号) Beam up の広告です。右上のがそれです。前後の号(10号,12号)は、ブリヂストンのデジメモです。
- S55(1980)年 13号 ( 3月23日号) 裏表紙(表4)ではなく、「表2」という表紙の裏側に、Beam up の広告です。
- S56(1981)年2・3号(1月4・8日号) FFセンサー の広告になります。スーパーカーライトの時代は終わりました。
- S56(1981)年 7号 ( 2月 1日号) FFセンサー の広告ですが、歌手の三原順子が跨っています。デジタル+アイドルの時代か。
柏原市にある「パナソニック サイクルテック」には、「Beam up」が展示してありました(2012年時)。
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「ジュニアスポーツ車」「スポーツ車・レディスポーツ車」「専門スポーツ車」「子供車・幼児車」等が載っています。
ジュニアスポーツ車には、クリックFFシリーズ「クリックFFビームアップ」「クリックFFセンサー」の2シリーズ10車種があります。
スポーツ車には、「スポーツセンサー」があり、ツインライト・オイルディスクのジュニアっぽい仕様から、ドロップハンドル・リアキャリアのランドナーっぽい仕様まであります。
専門スポーツ車には、「ラ・スコルサ」「エスプレッソ」の各モデルと、「ユニパックデ モンタブル」があります。
子供車・幼児車には、「キャプテン フューチャー」「キャンディ キャンディ」「キャプテン」「クリックFFビームアップ」「ジョニー20」があります。 他に、「ポピー・ジェッター」「魔法少女 ララベル」があります。
'80 ナショナル自転車『躍進』
商いに役立つ用品いろいろご紹介 あっせんサービス品便り
松下電器産業株式会社 自転車事業部
55.2.20 と最終ページにあるので、1980年の新学期向けなのでしょう。
ビラ・カタログ・DM
例えば、ビームアップセールビラ(限定品)の場合、
申込単位:1口=1,000枚
あっせん価格:店名刷り込みなし1口=2,300円、店名刷り込み1口=3,000円
(生産原価5,200円・松下負担2,200円)
サイズB4総合カタログは、
あっせん価格:1口(100部)=2,000円一般DMは、
あっせん価格:1口(100セット)=2,000円元画像が小さいから限界があるけど、幾つか大きくしてみました。
総合カタログ
一般ビラ
ポストイン袋オリジナル プレミアム品
ご来店・訪問記念品
ロボットバッジ、ロボット下ジキ、ビームアップボールペンご成約記念品
ロボットTシャツ、森英恵デザインコットンスカーフ、ビームアップスポーツバッグ、ビームアップ万年筆・シャープペンセットロボットというのは「サイクルロボ ギンギラーU世」の事ですが、
Tシャツだけは目がクリックFFのヘッドライトになっており、「CLICK FF SENSOR」となっている。これがもしかすると初代「ギンギラー」なのか?
売り出し用品
装飾幕、のぼり、造花の他、ビームアップ実演キット(限定在庫100)
他のページには、
店舗用品の紹介の他、ユニホームや看板も紹介されています。
「'80年代を拓く ナショナル自転車」
ビームアップライト、オイルディスクA−1の解説です。
下の写真は、
Beam up クリックFFビームアップ
B-FDP6(B) [26型・6段変速] 56,800円
●フレームサイズ475●身長145cm以上の方●色は(黒)
スピード6シフトの解説です。
下の写真は、
左が、クリックFF SENSOR
B-FD6(B) [26型・6段変速] 54,800円
(センサーライト:ワンタッチでフォグ/ヘッド切替)右が、クリックFF SENSOR
B-FF6(B) [26型・6段変速] 49,800円
(スーパーフォグ:フォグ、ヘッドがわかれた2ウェイライト)
少年スポーツ車 クリックFFビームアップ ジュニア22
B−PSP5
現金販売価格45,900円(上からシールで修正されている)
2シリーズ10車種のクリックFFシリーズ
本物のメカを求めるジュニアには「ビームアップ」
機能的でカッコよさを求めるジュニアには「センサーライト」
あくまでも機能を重視するジュニアには「スーパーフォグ」
クリックFFセンサーのフレームサイズ 27型 26型 24型 22型 20型 520mm 475mm 445mm 415mm 385mm
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下敷き所有者の純喫茶1965管理人氏から許可を得て転載しました。
なんと、National Beam UP の下敷きにPORSCHE 928 の写真が使われている物です!前々から「ポルシェ928と、東海道新幹線の技術を導入?!」と書いてきましたが、ようやく証拠を示せました。やはり記憶は正しかった。 取り寄せをしてもらってまで購入した自転車ですからね。思い入れは並みじゃないですよ!
そして大人になり、ポルシェを購入しました。
911と924と944と968を買いました。が、肝心の928は買ってなかったり。1980年当時、販売店向けに100個1口6,000円で卸していました。他にロボットバッジも販促品にありました。
下敷き裏面…、こっちが表面のようです?! ロボット下ジキ! ギンギラーU世ですよ!
プライスタグと違って「クリックFF」が小書きになっています。自転車のパーツで出来ているギンギラーU世の身上書を読むと、
生年月日−昭和54年8月24日
住所−大阪府柏原市片山町となっています。貴重な下敷き画像転載を許可して下さったのは、
ブログ◆ 純喫茶ヒッピー純喫茶 ◆1965管理人氏です。
◆ フラッシャー自転車 ◆の関連記事に載ってます。
私も後に未使用の下敷きを入手しました。ギンギラーU世登場前に既に同じようなロボットが存在していました。車種は「クリックFFセンサー」ですが名前があったかは不明です。
ある日、「年輪〜Since1956」というブログに「ギンギラーU世」が自転車店に飾られてるのを見つけた記事が載っているのを見つけました!
Google ストリートビュー(愛知県) でその姿を見ることが出来ました! 2022年02月の画像でも。
まさか現存しているとは?! 凄い!!
ポルシェをモチーフにしたスーパーカーライト自転車はビームアップだけではありませんでした。
ブリヂストンの「ヤングウェイ モンテカルロ SN26(YGSN-5<ポルシェタイプ>)」がそうで、「ポルシェ935-78 モビーディック #43」の写真が使われています。
どの辺がポルシェなのかというと、フレームやチェーンカバーに「赤/水色/黒」のストライプが描かれているからなのですが…、
そう、厳密にはポルシェではなく、「マルティニカラー」です!
アリタリアカラーのストラトスの写真のが「モンテカルロタイプ」なので、ポルシェタイプは第2弾なのかも?
仕様は、リトラクタブルヘッドライト、シンクロメモリーMAX、ダイネックスブレーキ−−−少年サンデー 1979(S54)年 15号 (4月8日)などに広告。
928は買ってませんが、超レア車のポルシェ968P30を買ったので、BeamUPと並べてみました。
どっちもポップアップヘッドライト!
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FFの折り畳み自転車!
電撃ストライダ3! 首都高速羽田線廃道の可動橋跡にて。
日本がバブルに浮かれている頃だっただろうか、初めてTVニュースで見た時の衝撃!早速、渋谷の東急ハンズまで見に行った。なんせ当時は10万円もしてたので買わなかったが突然思い出して購入してしまった。
最新のMk3.2('05)モデルはアルミリムのホイールになって性能がアップしていたが、私のストライダのイメージはプラキャストホイールなのでMk3又はMk3.1を探しました。
某自転車転の在庫車を購入。Mk3.0なのかな?Mk3.1かもだがよくわからないけど買ってしまった。 鉄道マニアならJR東日本と松下が共同開発したトレンクルを買うべきだし、ポルシェ乗りなら・・・、いや、ストライダがいいのだ。それにこいつはスーパーカーライト自転車と同じFF(フロントフリー機構)の自転車なのだっ!
2006年07月、ついに折り畳み自転車ストライダを購入しました!
リアキャリア&リアリフレクターが無いが安かったので購入。ペダルが気に入らないので折りたたみ式のに交換してもらった(元のは保管)。畳むと小さくなるのではなく細長くなる。重量はアルミ製なので10Kgと軽量。変形時間が凄く早い。
プラキャストホイールのはあまり無理をするとチューブが飛び出したりするらしい。体重制限も80kgしかない。
独特なので他の自転車部品と交換出来ない。自転車屋が作った自転車ではない自転車としか言いようがない。
変だが、ポルシェのリアに積んで活躍中。楽しい自転車だ。
三角おむすびなので、マツダのロータリーエンブレムでも付けようか?
世間では三角が強調されるけど、俺的にはクラッカーボールや「さくらんぼ」を連想させるデザインですね。すぐにサドル受けと同じ灰色のリフレクターを購入、6mmの六角穴付きSUSボルトでキャリア用の穴に固定しました。
畳んだ状態で固定するのにハブはドッキングさせないで、ズボン裾を押さえるマジックテープのベルトを巻いて固定しています。
以前コッグドベルトにズボンの裾を噛まれたので、乗車時は足にそれを巻きます。あっ、こいつもFFかも。
片持ち式シャフトドライブのブリジストントランジットとニコイチに改造出来ないかなあ?やがてサドル付近から異音が出たので固定部や受け部にスプリングワッシャ入れて増し締めしてみました。
シートの下にサドルバッグを付けました。必須です。ちなみに、近年はストライダ純製サドルバックも売ってます。
ここに鍵(チェーン錠)を入れてます。走行時に輪行袋を入れられる大きさのを買うべきだった。輪行用に袋を買いました。
専用の袋に入れれば多くの鉄道や船は手荷物料金無しで乗車できます(三辺の合計が2m以内かな?ゴミ袋じゃ駄目だよ)。
ストライダには純正?専用バッグがあります。ちょっとギターみたいな感じで肩から提げるベルトも付いています。
他に、タイヤの一部が露出し、サイドの穴からフレームを持つ事も出来る和田サイクルオリジナルの輪行袋も存在します。
私はそれらではなく、携行するときに持ちにくいのを覚悟で噂のナイロン巾着を買いました。
東急ハンズのトラベルグッズコーナーにある「HANDS SELECT 巾着8 107*71」210デニールナイロン製(2007年時2,100円)です。
長辺が107cmなのでちょうどです。でも、持つ場所もショルダーベルトも無いので抱える感じになります。
ただ、純正とかだと袋自体が分厚いので畳んでもかさばり、走行中収納に困るのに対し、こいつはかさばりません。
元々ゴルフバッグや予備タイヤの保管でカバーする時に適してるらしい。じゃ車用に売ってるタイヤカバーでも入れられるのかも?!2007年10月、輪行しました。なんとかなります。入れるのではなく、被せる感じで使うと、タイヤがわずかに出る形で収まります。
電車内で立てておくのには、タイヤが回らないようブレーキレバーをヒモに引っ掛けておきます。ストライダにはスタンドが無い。3.0にもストライダ用スタンド欲しいぞ。
お尻が痛いので、改造してママチャリのサドルに交換しました。
ママチャリのサドルはそのままでは取り付けられないので、コイルスプリング下側にある左右を連結している金属棒を撤去します。それで取り付けます。ストライダのタイヤのエアバルブは米式なので、家では米式バルブアダプターを介して英式バルブの空気ポンプを使っています。
米式バルブアダプターは、テラオ(株)のCHIAROという物です。STRIDA
1984年---マーク・サンダース試作車を作る。
Mk.1('87-'92)---最初期は手作り?後に工場がノッティンガムに移る。ブラックに黄色い文字。
Mk.2('98)---サイズアップや結合部の改良、折り畳みペダル、フロントリフレクターレス。
Mk.2.5('00)---折り畳みハンドル採用。
Mk.3('03)---台湾製になる。初期型と同じサイズになるが部品、ジオメトリー変更など格段に改良される。
Mk3.1('04)---ステアリングボールソケット改良。
Mk3.2.1('05)---ホイールがアルミリム、アルミダイキャストハブになる。カラーは黒色、銀色、金色、赤色
Mk3.2.2('05-2nd)---ベルトのハブ側にガイドプーリーが付く。'06は金色が無くなって白色が出ただけ?
'07(Mk3.3)---'07年モデルが3.3らしい。カラーが10色になった。変更点は??ペダルはまだ畳めない。
Mk5.0('07)---台湾本国では'06年に5.0が出ました。ディスクブレーキになって、BB受けがフレーム一体化、グリップのゴム化など。
Mk5.1('08)---センタースタンドが付いた?STRIDA 5.0 mini('08)---14インチ仕様、ディスクブレーキなどほぼ5.0に準ずる
STRIDA 5.0 MAS Special('09)---2段変速
STRIDA 5.0 Sport Duo('09)---2段変速
STRIDA 5.0 XT('09)
STRIDA 5.0 SX Limited---18インチ仕様、ディスクブレーキなどほぼ5.0に準ずるがフレームなど異なる。スプリング付きサドルなどの変更
STRIDA 5.0 B-Type---スプリング付きサドル
STRIDA 5.0 LT('10)---5.0の5本樹脂ホイール仕様
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Realta レアルタ
固着したステムを外し、1970年代のSRステムに交換
シティサイクル車とは、昔の実用車に対する軽快車の中の一車種です。ママチャリ(婦人車)との最大の違いはフレームがスタッガードフレームであることです。
スタッガードフレームに、オールラウンダーバーハンドル、サイドスタンド(一本足)、ハーフチェーンガード、そして、リアキャリアレスで前カゴ付き、という仕様です。簡単に言うと、「都会的オシャレ」な自転車なわけです。ですから、外装変速機付きはダサく、シングルまたは内装変速機でこそスマートなのです。
商品分類としては外装変速機付きも含むし、タウンサイクル車という言葉もあるようです。townはcityより小さな都市を指すけど使用想定距離と関係があるのかな?
シティサイクル車は、リアキャリアレスで前カゴ付きという装備から、通勤の鞄は乗せるが、荷物を荷台に括り付けるような使い方はしないのです。
泥除けとハーフチェーンガード付きで、外装変速機ではない事から、毎日の使用で服やズボンを汚さない事を重視しているのがわかります。近年はシティサイクル車よりスポーティーな車種としてクロスバイク・ルック車を選ぶ選択肢もあります。
Realta
2007年、イトーヨーカドーから、軽量アルミフレームに内装三段変速、オートライトというスペックなのに約2万円という価格でシティサイクル車を売り出す宣伝を見ました。買い換えか?
自分の場合ですが、日々の酷使によりにガタが来ると、修理するより全部新しくした方が得だと考えて新車に買い換えていました。
今回も長年の使用で各部にガタが来たので、外装6段変速のクロスバイク・ルック車にでも買い換えようと思いましたが、自分で修理してみることにしました。
ただ修理してもつまらないので、もっと高性能な部品への交換や改造もやってみることにしました。調べてみると意外と様々な互換部品があるんですね。
これが修理&改造&メンテナンスの内容です。
MARUKIN(Hodaka) Realta TO URBAN COMMUTER (RET273DS-KY)
2007年春購入モデル
27インチ、軽量アルミフレーム(Fフォークは鉄製)、内装三段変速、オートライト、BAA基準適合新車時装備 改造後装備 ハンドルステム改造 KALIN製ステム SR製ステム(1970年代の栄輪業のアルミ製付き出し60mm)(320g) ギヤの変更 鉄クランク付きチェーンリング31T(600g+440g)
内装3段スプロケ14Tアルミクランク付きチェーンリング32T(380g+190g)
内装3段スプロケ16TBB(カップアンドコーン) リテーナー付きベアリング交換&グリス交換、水抜き穴加工 ギヤ周りメンテ チェーン新品交換、内装三段変速用ケーブル(152cm)交換、ペダルのグリス交換 タイヤ交換 KENDA COSMOS 27インチ Panaracer CT-Style 27インチ フロントブレーキ改造 YSB製シングルピボッドキャリパーブレーキ TEKTRO製800A(TK-180)デュアルピボットキャリパーブレーキ リアブレーキメンテ ローラーブレーキにシマノ純正グリス補充 スタンド改造 鉄製サイドスタンド ギザ・ダブルレッグセンタースタンド CL-KA56
↑壊れてステンレス製サイドスタンドに交換ヘッドライト改造 シマノ製ハブダイナモ&電球式オートライト(Nexus) シマノ製ハブダイナモ&3LED式オートライト(Panasonic) 前カゴステーのステンレス化 鉄製28inc用 ステンレス製27inc用 泥除けステーのステンレス化 鉄製(前後) ステンレス製(前後) ハンドルステムの交換はポジションの改善に効きますね。高級シティ車やクロスバイクルックでは得られない絶妙さです(体格にもよるでしょうけど)。
内装3段の場合、ギヤ比の変更も一考の価値があります。シマノ純正スプロケ(コギヤ)は、14T,16T,17T,18T,19T,20T,21T,22T,23Tがあるようです。
軽量化で一番削れるのは、ギヤクランクをアルミ製にすることです! 回転体が470gも軽くなりました!
シティサイクル車の場合、右クランクがチェーンリングと一体になってますが交換パーツは存在します。
34T,33T,32T,31T,28Tなどがあり、28Tはミヤタの純正品も存在します。クランク長は子供車以外は165mmのようです。
体重計に立てて手で押さえて計ったので誤差があるだろうけど、17kg位でした。軽量化後で。
ステンレス製の前籠とステンレス製の泥よけ&ステー付きだからこれでも軽い方なのかな? フレームの他だとシートポスト(150g)とリムが元々アルミ製。
ちなみに、ビームアップは21kg位でした。新車に買い換えずに改造して良かった。クロスバイク・ルック車よりメンテフリーで天候に左右されないのはモチロンですが、多少の遠出も出来るようになりました。
固着したステムの外し方を開発しました! ユウキ式ステム外し!
ネットで調べたやり方を試すも全く動きもしないハンドルステム。しかし、やっと外し方を考えつきましたよ。
工場で働いた経験から、地面に固定された物を作業台にし、大きな質量で力を加えると良い事を思い出しました。
作業台代わりに道路などにあるガードパイプを利用するのです!
まず、引き上げボルトを外してウスを落とします。そして、自転車を逆さまにしてフロント車輪や泥除け、ブレーキなどを外し、中に浸透潤滑剤(CRC5-56等)をスプレーします。本当はこれで1日放置し、作業日に更にスプレーが理想。
ガードパイプに傷防止のウエスか雑巾を掛け、フロントフォークをまたがします。そして、ハンドルを思いっきり捻ります!
ステムが回転したら、左右に繰り返し回転させます。繰り返すとだんだん緩くなるので、引き抜くことが出来るようになります!
ハンドルのゴムグリップは、パーツクリーナーのノズルを突っ込んでスプレーし、引き抜きます(後で洗う)。
取り付けるステムは、シャフト部分だけでなく、ウスや引き上げボルトにもグリスを塗ります。
ユウキ式ステム外しは上にある写真を参考にしてください。今回の作業で、自転車専用特殊工具は「コッタレスクランク抜き」と「チェーン切り」を使いました。
コッタレス抜きがあると、チェーンリング&クランクを交換できたり、BB(ボトムブラケット)のグリス交換が出来たりします。
この自転車にはBBに水抜き穴がなく、チェーンステーにしかない? アルミ製だから穴を開けなかったのでしょうか? シートチューブから雨水入りますけど。
そのせいなのかBBの中のグリスが無くなっていました。水抜き穴をドリルであけて、リテーナーベアリング交換をする羽目になりました。多走行で寿命?内装三段変速機がガタガタ
本当は中身だけ出して、専用オイルにドブ漬けするO/Hがあるみたいですが、面倒なのでダメ元でオイル圧入してみました。真ん中に入ってるシャフトを抜き、自転車を横倒しにします。
オイル(手元に自動車のエンジンオイルがあったのでこれで代用)を注射器に入れて湯煎で温めます。
注射器をシャフトを抜いた穴に挿し、漏れないように密着させて圧入します。
自転車を立てたら、下にトレーを置きましょう。1週間以上漏れ続けます。しかし、効きます! ガタガタだったのが、ちゃんと変速できるようになりました。2021年春、走行中に内装ギヤが滑る感じになったかと思ったらフリー機構が壊れて固着し、ついに廃車になりました。
改造を続けながら14年という長い期間走りました。2万キロまでは走っていないと思いますが、かなり走ったのは確かです。ご苦労様でした。タイヤについて
購入時に付いていた「KENDA COSMOS」は音がうるさく性能が低かったのですが、摩耗せず、一番長く使えました。
次にすり減って交換した「Panaracer CT-Style」はタイヤが堅くてリムに全然入らず苦労しました。性能は良く、まあまあ長持ちしました。まあまあなのは、このタイヤの時に体重増えて重い荷物を背負ってハードな走りをしていたので条件が違うからです。
最後に「SHINKO DEMING L/L」は安いのですが、上記2タイプと比べると圧倒的に減りが早かったです。
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2021年、14年間走り続けたレアルタがついに廃車となり、次の自転車を買うことにしました。
途中、クロスバイク(ルック)も並行して乗っていましたが、駐輪スペース問題で手放しています。そこで次もママチャリより走りを重視したシティーサイクルにすることになりました。選定に当たっての条件は、シティサイクル車で、変速機、LEDオートライト(車軸発電)、後輪ローラーブレーキ、そして、アルミフレームで軽量なことです。
ただ、昔と違って内装3段変速は車種が減ったようで、昔はダサく見えた外装6段変速が主流になっていました。また、クロスバイクにママチャリ的装備を後付けするのはどうか? クランク長が長い+700Cタイヤが必要ならシティサイクル車を改造するより良いのですが、中途半端でしょう。
候補は、車重14.8Kgの丸石・プルエイム(Pluaime)、車重15.5Kgのサカモトテクノ・アルメイト(ALUMATE)、車重15.8Kgでオリンピックで売ってるアリト(Alito)アルミシティでしょうか。
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東京都葛飾区にはかつて何社も自転車メーカーの本社または工場がありました。
自転車メーカーというと、大阪市や東京都台東区、荒川区に会社が多かった気がするのですが、葛飾区にもあったのです。
ヒドリ自転車製作所(ミドリ自転車工業)、大日本機械工業(光自轉車)、日本スヰフト(機関銃印)、志村精機(パピー)、日米商店(富士)、など。
現在は1社だけ、改名や合併を経て製造品目が変わっているものの当時からの土地で盛業中な他は消えました。右写真は、ヘッドチューブ周りの切開見本(新案特許 No.110556)です。
当時、「ヒドリがミドリになった」と噂されていたそうです(取材:バイコロジー協議会会長)。2020年、2021年、葛飾区立中央図書館の展示コーナー2にて、コレクションを展示する個展を開催し、切開見本も展示しました。
ビジュアル図解 東京の「痕跡」 −−私、本を出版しました! ストライダで取材した場所多数!
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