PORSCHE 924ターボS

924TURBO S[20KB]

No.A35b

PORSCHE 924 TURBO S (1980)(E-93131) 主要諸元はココ

5ナンバー最速のポルシェ!
先に当時の国産車のスペックを見ていただきたい。国産スポーツカーが70タイヤの時代にスーパーカー用タイヤP7が標準! ポルシェのターボテクノロジーというだけでドキドキします!
ポルシェ社が80年代に向けて開発したスポーツカー!当時、引退の噂される911に代わってポルシェの新時代水冷スポーツカーと期待された。カーグラ等のインプレッションでも高い評価だったのだが…。

▼1980年 ターボとターボS発売。2LSOHCエンジンはポルシェ工場製でKKKのターボを装着、日本仕様では排ガス規制のため150HPだが、ヨーロッパ仕様では170HPを発揮、 レーシングパターン5速との組み合わせで最高速225Km/h(ライトを上げると5Km/h落ちる)を誇った。
ディッシュホイールターボは15インチアルミだが、ターボSでは16インチ鍛造アロイホイール、205/55ピレリP7タイヤ、 928用キャリパーの4輪ベンチレーテッドディスク、太いビルシュタインショック等で足周りを固め、 FRで50:50の前後重量シャシーは高いコーナリング性能を発揮し、まさに2リッタークラス最強のスペックでした。
この年のル・マンで924カレラGTは6位入賞。
▼1981年 タイプが1種類になる。15インチアルミで4輪ベンチレーテッドディスク。160Psにパワーアップ。
▼1982年 秋に944('83モデル)が登場して日本仕様は絶版車となりました。


ボディエンジンミッション
924アウディ製アウディ製アウディ製アウディのネッカー工場で生産。
931アウディ製ポルシェ製ポルシェ製エンジンはほとんど別物でポルシェ社工場組み立て!
944アウディ製ポルシェ製アウディ製エンジンだけがポルシェエンジンになった。
968ポルシェ製ポルシェ製ゲトラグ社製ようやく911と同じ自社生産に。

シリーズで唯一のポルシェエンジン+ポルシェミッション!

931 念願のポルシェ924ターボS、早速エンジンを掛けるとボーーと低温が響きます! 低くセットされたハンドルはノンアシストでかなり重い。クラッチは日本車の様につなげるようです。 運転してみると1速が低く、5速がめちゃくちゃ高いギア比でした。そして、 ターボSはスピードを上げてゆくと突き上げのリズムが整ってきて乗り心地が良くなっていきました。 さすがはポルシェだ。
931エンジン [19KB] 私のターボSは年数が経っている上に走行9万Kmの中古車でしたので、色々部品が壊れ出しました。出先でオーバーヒートをして車の下に緑色の温泉を作ってしまったことがあります。 自走して帰るために室内のヒーターを全開にして水温を下げました。足首がやけどしそうでも我慢しました。熱でエンジンヘッドを歪ますとOHや面研するはめになるところでした。
古い国産車と同じようにサーモスタッドを抜いてみたら逆に冷却水がラジエターの方に回らなくなりダメでした。結局ディラーで修理すると、ラジエターキャップと電動ファンが壊れていました。
他にも、排気ガスが白煙で凄かったので(タービンがオイルでびちゃびちゃだった)、OHしてもらったり、 エキマニの隙間からエアを吸ってパンパンいったりしてました。
931改 [12KB] 日本仕様はリアスポイラーが無いので、解体屋から924Sのリアゲートごと購入して交換してリアスポ付きになり、お尻が引き締まりました。
リアゲート交換中(前後の路上に新旧リアゲート)の写真です。ヒンジのパッキンは予め買っておいた。
931インテリア [15KB] 現代の日本車から見ると古いヨーロッパ車は空調が一番古くさく感じます。エア吹き出し口は、足下とデフロスターがヒーターコントロールで、真ん中がクーラー専用、要するにエアコンで暖かい空気を出せないのです。
カーステもそう、ラジオはダッシュボード上のスピーカー1箇所でカセットはリアシート脇の2箇所ととっても変です。
そこでオーディオ専門業者に持ち込んでドアにボードを作ってもらい6スピーカーにしました。 ヘッドユニットは自分で交換しましたが、電動アンテナは信号が違うのかスイッチを付けて手動操作をすることになりました。
写真のハンドルはノンオリジナル、純正は梯子型4本スポークです。低く垂直気味のハンドルがいいです。でも足に刺さります。
センタースピーカーをはずしてブリッツのターボタイマーを組み込みました。
イグニッションは15番の黒色のコードです。ヒューズボックスはE2です。
944ターボの場合、タービンのベアリング部が水冷になっていてエンジン停止後は自動で電動ポンプによる冷却がされるのでターボタイマーは不要なんですが。
924/931では新車時のヘッドランプが電球です!レンズは同じ構造なのですがハロゲンランプに交換する際はH4Eを使います。

931俯瞰
ロングノーズがかっこいい!荒川土手にて(現在はスーパー堤防になっている場所)

何台か左ハンドル車は運転していましたが所有したのはこのターボSが初めてでした。 はじめの頃は後ろを見ようとしたらルームミラーが無い!右上だった!とか、右折やバスの追い越しがしにくい、と左ハンには困りました(メッサーのようにセンターシートの復座式が理想)。 その他にも故障したり、重ステだったり、シフトパターンがレーシングなので2速に落としたつもりが1速だったりと色々ありました。
しかし、長いノーズの先に起き上がるリトラクタブルヘッドランプの姿を見ればその様なことも楽しく思えてくるから不思議です。
At present,I own Porsche 924S in place of 931.
ターボSは最後の924であるクラブスポーツを手に入れたので手放してしまいました。クラブスポーツは乗り易く、ターボSの方がスパルタンです。
911の様に乗りにくいマシンと格闘するのがスポーツカーと考えるなら、ターボSの方が操縦しているっていう実感がありました。
931左サイド [12KB]

924カレラGTRについて

924CARRERA GTR [14KB]
ル・マン24時間レースで完走した924カレラGTのホモロゲーションモデルは400台市販されました。
カレラGTはインタークーラー付きで210HP、市販車なので内装がちゃんとあります。
さらに、'81にはグループ4のGTSと、GTRが50台作られました。
GTSは245HPで、ラリーバージョンでは280HP、GTRでは375HPの出力を発揮しました。
カレラGTの外装パーツは937品番ではじまります。

右の写真は1994年にポルシェ・ミュージアムを見学したときに展示してあった924カレラGTRです(撮影禁止だったっけ?)。
その後、閉館になって松田コレクションのポルシェはフェラーリ美術館に、さらに2001年アメリカ人に買われたらしい。
画像をクリックすると大きくなります。

1980年頃の車について…その2

▼1980年FFファミリア登場
レパード新登場(友人のはフェンダーミラーワイパーが付いてた)
▼1981年ソアラ新登場、117の後継ピアッツァ新登場
スタンザFX/オースターJX/バイオレットリベルタがFF化エンジンはCA18E
セリカはヒラメ化
スカイラインはポールニューマン化、しかしターボでもタイヤが185/70-SR14
ランサーEXのフロントには反転したTURBO文字が…でもやっぱりタイヤは185/70-HR13
▼1982年ナイト2000が登場。この名車についての日本のサイトもあります。

◆ネコパブ「心に残る名車の本シリーズ13(S55発行)」と、「自動車ガイドブック 1981-82」から

スカイライン
ターボGT-ES
RX-7
SE-Limited
ソアラ
2800GT-E
924
924
TURBO S
911SC
928
911TURBO
145ps
195/70
14インチ
130ps
185/70
-13
170ps
195/70
-14
115ps
185/70
-14
150ps
205/55
-16
180ps
185/70
205/60-15
231ps
215/60
-15
265ps
205/55
225/50-16
196万円229万円306万円540万円785万円990万円1180万円1910万円

※ 昭和60年頃まで日本車はグロス値でエンジン単体出力を表示していました。現在のネット値より高めに表示されています。最下段にSI系換算表あり。
※ 国産車に50,55扁平タイヤが認可されるのは1988年4月のスタリオンかららしいです。

◆当時、3ナンバー車の購入はとても高い買い物でした。
1980年1992年

1501cc~2000cc2001cc~30001501cc~2000cc2001cc~2500
自動車税34,500-71,000-39,500-45,000-

小型四輪普通車小型四輪普通車
物品税17.5%30% 
新車登録数約260万8千台約7万2千台約296万6千台約71万4千台

これが2000ccで高出力を出す理由の一つです。「自動車ガイドブック」参照
他に「取得税」や「消費税」が有ります。

バロム・1 当時、カウンタックやフェラーリに比べれば現実的とはいえ、まだポルシェは特別な存在であった。
ますます厳しくなって行くであろう排ガス規制の中、80年代に向けて登場した新世代のポルシェ、924ターボ。 この時ターボSの新車を購入した方は、924より911に近い値段であっても納得のいく買い物だったのだろう。
他にこのクラスにはイタリア国内向け2000ccのフェラーリ 208GTS 155Ps,ロータスエスプリS2等がありました。 その後924ターボに対し三菱がスタリオン(82年)を出します。月日は流れて現在(98年)三菱はランエボで2000cc280psを出すに至ってます。

こんな「がちゃがちゃ(ガチャポン)」覚えていますか?

一番上の我が愛車だった931の写真の背後に「バロム・1」のがちゃがちゃの勇姿が!
ヒーローベンディングマシンと言うらしい(カプセルが出てくる)。
昔は色んなヒーローのがあったよね。画像は、昔、群馬県の某所に行った時のもの。


SI単位系従来単位換算率換算値
動力KWPS1KW=1.36PS*0.735
モーメントN・mkgf・m1N・m=0.102kgf・m*9.80